喪中はがきを受け取る機会が増えました。
葬儀がすでに済んでからの訃報です。
お悔やみの言葉を伝えたいけど、わざわざ相手のお宅へうかがうのも気が引けます。
自分の身内の葬儀に参列してくださった方からの喪中はがきとなると、なおさら対応を考えてしまいます。
そんな場合に、お互い気を使わずに贈れるのが進物用のお線香です。
進物用線香とは?
進物(しんもつ)とは、目上の方へ献上するもの。贈答品よりもかしこまった贈り物です。
お悔やみの気持ちを形にして差し上げるのが進物用線香です。
進物用線香はどんな場面で贈る?
進物用線香はさまざまなシーンで利用されています。
喪中はがきで訃報を知ったとき
お世話になった方、親戚、友人・知人から喪中はがきを受け取ったとき、どのようにお悔やみの気持ちを伝えればいいのか悩みますよね。
そのような場合に、メッセージとともにお線香を贈ることができます。
進物用線香の値段は、安いものだと1,000円前後。この金額なら、相手も気を使わずに済みます。
気軽にポスト投函できるものもあるので、贈る側も手間がかかりません。
葬儀・法要に参列できなかったとき
コロナ禍の影響で葬儀・法要への参列が難しくなりました。遠方の葬儀へも簡単に赴くことができません。
このような場合も、香典代わりにお線香を贈ることができます。
大切な方の命日
年に一度の命日、月命日、一周忌、三周忌など、亡くなった方への弔いの気持ちとして贈ることができます。
菓子折りと違い日持ちがするので、安心してお渡しできます。
お盆や年末年始など、帰省の折
年末年始、お彼岸、お盆など、実家に帰省する際、ご先祖様への感謝の気持ちとして進物用線香を贈ることができます。
ご実家の仏壇に燭台ある場合は、ロウソクとのセットを贈ると喜ばれるかもしれません。
進物用のお線香はどこで買える?
進物用線香は、仏具や贈り物を取り扱うお店に置いてあります。
仏壇仏具専門店
相手のお宅へ訪問する際は、仏壇仏具の専門店での購入がおすすめです。店員さんの知識が豊富なので、相場などを相談しながら進物用線香を購入できれば安心です。
お仏壇のはせがわさんの進物用線香は高級路線。中には20,000円以上するものもあります。
生花店
「花とみどりのギフト券」とお線香のセットが販売されています。
花とみどりのギフト券の取り扱い店、またはオンラインストアで購入できます。
www.flowercard.jp
お線香の値段は1,100円。
フラワーギフト券(2,000円〜)に、お線香を添えて贈ることができます。
生花を配送で贈ることは難しいですし、ご迷惑になる可能性も。ギフト券としてお花代を送付すれば、ご遺族の都合で好みのお花をお供えすることができます。
お線香のグレード、フラワーギフト券の値段は変更可能なので、場面に合わせて調整すると便利です。
郵便局
「お線香たより」という郵便局限定のお線香セットが売られています。
お線香たより「翠麗」(税込1,080円)は、250円切手を貼ってポストに投函できます。
※現在オンラインストアでの販売はされていません。
オンラインストア
上記のお店の進物用線香は通販でも購入可能です。お香の専門店などもオンラインストアで進物用線香を販売しています。
伊勢丹、高島屋など、大型百貨店のオンラインストアでも購入が可能です。
また、楽天市場、Amazon、Yahooショッピングなどの総合ショッピングサイトでたくさんの進物用線香が売られています。
気品のあるものから可愛らしいものまで、値段もさまざまなので、相手や場面に合わせて進物用線香を選ぶことができます。
オンラインストアと相談の上、領収書などを添えない形で直接ご遺族の住所に送ることができます。
進物用線香のオプションを調べてからの購入がおすすめ
進物用線香には、お悔やみ状、のし、風呂敷、手提げ袋などのオプションが付いています。
お悔やみ状は自分で書くものもあれば、定型文が印刷されているものもあります。
必要なもの、いらないものを区分してから商品を決めるとスムーズです。
進物用線香を贈って喜ばれるの?
「お線香を贈るって自己満足じゃないの?」と思われるかもしれません。
両親を亡くした私の立場からお話しすると、お線香をいただけると大変ありがたいです。
お線香は消えもの
仏壇のある家庭に限られますが、お線香は毎日焚いてどんどん減っていきます。
しかも、最低でも年4回はお墓参りをします。お線香が足りずに買い足すこともあるので、いただいて困ることはありません。
お線香には質がある
お線香は百均にもコンビニにもスーパーにも置いてあります。値段が安いのは合成香料などが使われているから。
安いお線香を何度か使ったくらいで健康を害したりはしませんが、お線香は毎日焚くものです。
お線香を焚くと、煙を多少体内に取り込むことになります。なので、できれば上質、できれば天然素材のお線香を使いたいとは思っています。
高級線香をいただいて、ケチらずに使えるなんてとてもありがたいことです。
進物用線香が喜ばれない場合もある
ご家庭の都合で進物用線香を持て余してしまう場合があります。
- 仏壇、線香立てを置いていない
- 特定のお線香を使用している
- 電子線香を使用している
- 宗教上お線香を使わない
など。お墓参りの際に使えるので、上記3つのご家庭の場合は、進物用線香を差し上げても迷惑行為にはなりません。
ですが、宗教が違う場合は、相手に不快な思いをさせてしまうかもしれません。お線香を贈る相手の宗教は把握しておくのが無難です。
ケースを見極めて使えば喜ばれる進物用線香
喪中の方すべてにお線香を贈るのはもちろんおすすめしません。
親しい人、お世話になった方から喪中はがきが届いた場合に限ります。
また、お悔やみの形は人それぞれです。お線香やお悔やみ状を贈らないから、という理由で、人間関係が壊れることはまずありません。
お悔やみの気持ちを伝えたいとき、相手にも喜ばれるひとつの形として、進物用線香はおすすめです。