
前々から気になっていたハクキンカイロ。
近所のドラッグストアでI-HOTなるハクキンカイロに似たポケットウォーマーを発見しました。しかも価格が本家ハクキンカイロの半分以下。
サイズは約W68×D15×H102mm。本家ハクキンカイロのミニサイズより小さいです。

使い捨てカイロをちょうど切らしていたこともあって、さっそく購入してみました。
繰り返し使えるハクキンカイロ(プラチナ触媒カイロ)とは?
ハクキンカイロは、プラチナとベンジンの気化ガスを接触させ、発熱させるカイロです。ベンジンと火さえあれば繰り返し使うことができます。
ゴミを出さず、環境に優しいので再注目されているようですね。
こちらが本家ハクキンカイロ。
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※ハクキンカイロのミニサイズは、2022年2月現在「入荷待ち」のため、値段が高騰しています。
ハクキンカイロの温かさは使い捨てカイロの13倍と言われています。
そのため、アウトドアで利用されることが多く、人気アニメ「ゆるキャン△」でもプラチナ触媒カイロ「ハンディカイロ」が発売されました。
「I-HOT」の使い方や温かさは?
I-HOTの使い方は、本家ハクキンカイロとほぼ同じです。

1.ベンジン(液体燃料)をタンクの給油口から注ぎ、バーナーを取り付ける
2.ライターなどの火でバーナーのくぼんだ部分をあぶる
バーナーが温まると、温かさがI-HOT全体に広まります。

ここでI-HOTが本家ハクキンカイロと大きく異なるのが、あぶる時間です。I-HOTは火口を5秒以上あぶらないと発熱が始まりません。
本家ハクキンカイロは、あぶりすぎるとバーナーのプラチナ触媒が痛んでしまうので、5秒以上あぶることは推奨されていません。
I-HOTのバーナーが心配です……。
I-HOTのレビューで「温かくならない!」という低評価コメントがたびたび見受けられます。
I-HOTは、使いはじめにまず「30ml」のベンジンを注入します。
ここを見落としている方が多い気がするので、I-HOT購入の際は、最初のベンジンの注入量とあぶる時間に気をつけてみてください。
3.発熱させてから、付属のキャリングケースにI-HOTを入れる
数分で使い捨てカイロ並みの温かさになります。

洋服のポケットにずっと入れておくと、素手で触れないほどにI-HOT本体が熱くなります。外でも安定した温かさを保ってくれますし、外出の強い味方です。
I-HOTの発熱持続時間
I-HOTのベンジン注入量と発熱持続時間は、
となります。

本家ハクキンカイロは24時間、ミニサイズは18時間待つそうなので、I-HOTの発熱時間は少し心細いですね。
20mlしっかりベンジンを入れないと、仕事帰り、家にたどり着く前にI-HOTが冷たくなってしまいます。私の体感ですが、20mlで16時間持続すればラッキーかな? くらいの心構えでいた方がいいかもしれません。
温かさを持続させるコツ
なるべくI-HOTを衣服の外に出さない、ポケット内で温めておくと翌朝まで温かさが持続することが多いです。
意外と多かったプラチナ触媒カイロのデメリット
ゴミを出さない。温かい。良いところもあるのですが、I-HOTの再購入は少しためらっています。

その理由は、
ベンジンをやたらこぼす。注入が手間(I-HOTの場合のみ)
このI-HOTの注油カップがくせものです。20mlまで注いでしまうと、たまに注ぎ口からベンジンが漏れてしまいます。10ml×2回注ぐのが無難です。

また、I-HOTの脱脂綿の吸収具合がたまに悪くなり、タンクの給油口からベンジンがあふれてしまうこともありました。
トレーの上などでベンジンを給油した方が安全です。
※追記…給油に慣れるとこぼすことはなくなりました。
ベンジン臭がキツい
これが一番問題かもしれません。
ベンジン臭の強さは商品によって違うそうなのですが、例えば劇場や映画館など、人が密集する空間に行く場合は、使い捨てカイロを携帯した方が安心です。ベンジン臭の漏れが気になって、他に集中できなくなります。
使い捨てカイロの方がコスパが良い
- I-HOT 1回およそ20円(ベンジン代のみ)
- 使い捨てカイロ 1個およそ16円
こんな感じです。
私は500ml600円のハクキンカイロ専用ベンジンを使用しています。安いオイルは臭いがキツくなりそうなので、買うことはないと思います。
しかもI-HOTの場合、交換用バーナーの値段が約800円。通販で買うと送料もかかるので、I-HOT本体とたいして金額が変わりません。
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長く使いたいなら、交換用バーナー付きのI-HOTを買うとお得ですね。
途中で発熱を止められない
使い捨てカイロは、密封できるポリ袋を使って使用を中断することができます。
プラチナ触媒カイロは、途中で発熱を止められません。バーナーを外せば冷たくなりますが、火傷の危険を伴います。
正直、使い捨てカイロで十分! だけど……
「環境に優しい」と言われるプラチナ触媒のカイロですが、使い捨てカイロも再利用の道があります。カイロゴミに後ろめたさを感じる方は、リサイクルしてみてはいかがでしょうか。使い捨てカイロの回収をしている団体も多くあります。
靴やブーツにそのまま入れれば消臭剤になります。
また「ハクキンカイロの温かさは使い捨てカイロの13倍」とは言え、普段の生活でそこまでの温かさは必要ありません。
使い捨てカイロにも「桐炭カイロ マグマ」のようにかなり熱めのものがあるので、たまにキャンプに行くくらいの方は、熱めの使い捨てカイロを検討してみるのもいいと思います。
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結局のところ、「使い捨てカイロで十分だな」という結論にいたってしまいました。
ですが、プラチナ触媒カイロの魅力は利便性だけでは語れないのも事実です。
- ベンジンが脱脂綿に染み込んでいく様子
- バーナーをあぶってから、徐々に広がっていく温かさ
- カイロの光沢とツルッとした手触り
どれも趣深くて不思議なワクワクがあります。

利便性だけではなく、ハクキンカイロの趣を楽しんでみたい方には、プラチナ触媒系のカイロ、おすすめかもしれません。