
40代に入ってから、肉体の衰えを徐々に感じるようになりました。
中でも抜けない疲労感がくせものです。すべてのやる気をなくす根源となり、暇さえあれば横になって休むように。
疲労感にはさまざまな要因がありますが、その中の一つに血糖値の乱高下・血糖値スパイクによる低血糖があります。
年齢によるものだと思っていた疲労感ですが、私の場合はこの低血糖が原因だったようです。
栄養補給や睡眠では解決しない疲労感
疲労感の原因はさまざまです。
- 心身の疲労
- 睡眠不足
- 栄養不足
- 副腎疲労
- 更年期障害、など
生活習慣や体質などにより、人それぞれが違う疲労感を抱えていると思います。
その中で盲点になりがちなのが血糖値スパイク。
血糖値スパイクとは?
血糖値スパイクとは、血糖値が乱高下すること。
食後の血糖値が急激に上がり、ガクンと下がる状態をいいます。

血糖値グラフが乱高下すると「とげ」に似た形を作り出します。
血糖値スパイクは血管にダメージを与え、動脈硬化などを引き起こす可能性があります。
血糖値スパイク後の危険な低血糖
空腹時血糖値が正常であっても、食後に血糖値スパイクを起こす人は多いそうです。
私達の血糖値は、すい臓から分泌されるインスリンというホルモンによって上昇を抑えられています。
ところが、肥満、すい臓の衰えなどが原因でインスリンの分泌量が減ったり、インスリンの分泌が遅れると、血糖値の上昇を抑えられなくなります。
たくさんの糖を摂れば血糖値は急激に上がり、血糖値が下がり始めたところでインスリンが遅れて分泌されれば、今度は血糖値が急降下。
高血糖からいきなり低血糖の状態に。
空腹感、だるさ、冷や汗、震えなどの症状が出ます。
低血糖が進行すると、
注意力低下、眠気、脱力、疲労感、めまい、言葉が出ないなどの症状が出ることも。

食後〜数時間後にこのような症状に陥ったことはありませんか?
血糖値スパイク、低血糖の慢性化に注意
丼もの、麺類、ハンバーガーセット、スイーツ、 甘い飲料水、と私達の周りには血糖値を急激に上げるものが溢れています。
糖質を気にせずにこれらを朝から晩まで飲み食いしてしまうと、当然、一日中血糖値は乱高下します。
何度も低血糖状態になり、慢性的な疲労感に襲われている人は少なくないのでは。

炭水化物や甘いものを多く摂る方で疲労感が取れない場合は、低血糖の症状も疑ってみてください。
糖質管理を始めて疲労感・眠気がなくなった
低血糖は糖尿病の一歩手前とも言われています。
低血糖の症状がたまに出ていた私は、ゆるい糖質制限(糖質管理)を始めました。
糖質を摂らないのではなく、血糖値スパイクを起こさないように糖質の摂り方を変えます。
糖質管理で私が実践したこと
まず1日の糖質摂取量を決めます。
標準体重から割り出すこともできますが、食生活をあまり変えることなく実践できる「プチ糖質制限」の1日110〜140gを目標に定めました。
成分表を見て、食べ物の糖質量を知る
1日に必要な糖質量を知った上で、食品の糖質量を調べます。
カロリーが低くても、糖質が非常に高い食品があります。炭水化物やスイーツは要注意です。ここに気づくのが第一歩。

必要な糖質量を越えないように、1日の糖質摂取量を調整します。
代替食材で工夫しながら料理する
お米や小麦粉、砂糖をそのまま料理に使うと、どうしても糖質量が上がってしまいます。
そこで、
- お米→オートミール
- 小麦粉→おからパウダー
- 砂糖→エリスリトール
で代用。三種の神食材です。
今は美味しい低糖質レシピがたくさんあるので、自炊さえできれば食べられないストレスはありません。
エリスリトールを使えば、糖質とカロリーを抑えた美味しいスイーツも作れます。
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炭水化物をたくさん摂らない
炭水化物の糖質量は断トツと言っていい高さです。普通に炭水化物を摂っていたら、すぐに1日の目標糖質摂取量を越えてしまいます。
- ご飯(白米)一杯の糖質 約57g
- うどん一玉の糖質 約58g
糖質を気にした自炊をするよりも、炭水化物を減らす、糖質量が少ないオートミールに替える方が簡単で、効果も出やすいです。
食べる順番を考える
炭水化物より先に野菜やタンパク質を先に食べると、血糖値が緩やかに上がります。
食事の前後に身体を動かす
食事の前後に身体を動かすと、血糖値の急上昇を抑えることができます。
- 食事前にストレッチをする。
- カフェでスイーツを食べるときは、ブラックコーヒーから飲む。その前後は歩いて身体を動かす。
など、こまめに身体を動かしています。
良く噛んでゆっくり食べる
※血糖値を緩やかにするのにとても重要な「良く噛む」。むしろ一番重要なのですが、なかなか実践できていません。気をつけたいです。
糖質管理を始めて変わったこと
血糖値スパイクに気をつける生活を始めてから、低血糖の症状にあまり振り回されなくなりました。
疲労感が消えた
疲労感、無気力感がまずなくなり、身軽に動けるようになりました。
低血糖による
は、一切なくなりました。
おもりを背負って歩いているような時期もありましたが、今はスタスタ歩けます。
横になっていた時間を有効活用
食後はすぐに横になっていたのに、今は横になっていた時間を別の作業に当てています。1日に何度も寝ていたのが嘘のようです。

「歳を取ったら疲労感と付き合っていかなければならない」と思っていましたが、それは見当違いだったようです。
まだまだ元気に動けます。
疲労感以外に良くなったこと
糖質管理を始めて、疲労感以外にも変化がありました。
胃もたれがなくなり元気になった
年齢のせいだと思っていた慢性の胃もたれが今はなく、朝起きるとお腹が空いています。
胃が元気になったので顔の吹き出物が消えた
顔の吹き出物は胃腸の調子が関係していると言いますが、本当に吹き出物は激減しました。たまにポツッと小さいものができるくらいです。
炭水化物は消化に時間がかかるため、胃に負担をかけます。糖質管理をすれば、すい臓だけでなく、他の臓器の仕事も軽減することができます。
糖質「管理」なら血糖値対策も辛くない
キツい糖質制限ではないのでスイーツも食べられますし、食べたいときは調整してご飯も食べています。食べたいものを食べながら気力体力が復活したので、糖質管理は今後も続けていきたいです。
疲れやだるさが抜けない人はまず糖質摂取量を見直そう
毎日ご飯やパン、麺類を食べますよね。日本人は糖質を摂りすぎているとも言われています。
見逃されがちですが、毎日の食事が疲労感・倦怠感の原因になっているかもしれません。
いきなり摂取量を減らすのは難しいと思います。野菜から食べる、ご飯を減らしておかずを増やすなど、少しずつ糖質摂取量を調整してみてはいかがでしょうか。
食後の血糖値を調べよう
普通の健康診断でわかるのは空腹時血糖値のみですが、食後の血糖値を調べることは可能です。
血糖値測定器で調べる
自宅にいても血糖値測定器で食後の血糖値を測定できます。
リブレセンサーを腕などに付けると、いつでもどこでもリアルタイムで血糖値を測定することができます。

ウリエースGaの尿糖検査でも食後の尿糖値を知ることができます。ウリエースで尿糖が検出された場合は、糖質摂取量を早急に見直しましょう。

病院や検査機関で調べる
病院などでもブドウ糖負荷試験ができます。
ブドウ糖液75gを溶かした水を飲み、30分後、1時間後、2時間後に採血。食後の血糖値の上がり方を知ることができます。(5時間糖負荷試験の方がより正確に判定できるようです)
血糖値の乱高下による疲労感を放置すると、体調は悪化していきます。
自身の体調管理と血糖値検査を併用すれば、体調不良の解決につながるかもしれません。
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